知識人の多くが20世紀を総括し、戦争と略奪、利便性のあくなき追及の 100年と評し、21世紀こそ「人間性回帰、すべてとの共生」を訴えました。 しかしどうでしょう。テロや報復、覇権、殺戮はあとを絶ちません。 「いのちを大切に」「生きることの価値を!」と叫んでも、空しく響くだけ。 これでいいのでしょうか?演劇という仕事に携わる者として、始めに「人と して生きる」という根源的な部分に立ち返り、そこを基点にして、あらゆる 人々、あらゆる生命との最良のコミュニケーションを作りたいという課題を、 創作活動を通して取り組んで行きたいと考えております。